先日発行したテットーひろばの季刊紙「テットーてつび 2018夏号」に掲載した、
コラム「プレーリーダーのつぶやき」の記事を、ここでも少し加筆しながら紹介したいと思います。
* * * * *
6月上旬、都内の大学から学生が1週間実習に来ていました。
子どもと関わる経験が少なかった彼らですが。天真爛漫なテットーの子どもたちと一緒に遊ぶ中で、
さまざまなことを学んでいったようです。
ある日、学生が振り返りの中で、こんなことを言っていました。
『大人は、また明日来れるからいいじゃん?とか、今度また遊んだら?と考えることができるけど、
子どもにとってはその瞬間が全てなのだと感じました』。
全くその通りだと、僕も思います。
プレーパークで遊ぶ子どもたちろと長年関わってきましたが、
子どもって“今”を遊ぶ生き物だと思うんです。
(遊びに夢中になったら、その顔は真剣そのもの!)
季節はまだ春先だけど“暑いから”水遊びしてみたり、とか、
帰る時間が近くなったけど“面白そうだから”すべり台で遊びはじめた、とか。
子どもって、“今”暑いから、“今”面白そうだから、“今”楽しいから、
「やってみたい!」という気持ちが遊びに発展していくと思うんです。
そういう時、僕ら大人は先回りして考えることができるから、
『え?この季節に水遊びしたら風邪ひいちゃうじゃん…』とか、
『この時間から遊び始めたら、帰る時間遅くなっちゃうじゃん…』とかいろいろ考えて、
『今度にしたら?』『また来ればいいじゃん』と言い放ちがちなんですよね。
(曇り空でも水に浸かる子ども。ここで大人はいろいろ考えてしまいます…)
テットーひろばって、プレーパークって、そういう子どもの「やってみたい」と思うことを、
存分にやりきれる場所です。
大人の事情もあるけど、“今この瞬間”が全てな子どもの気持ちに寄り添いながら、
その気持ちを認めて、大切にしたいなと思います。難しいですけどね…。
(“今”を遊ぶ子どもの顔って、こんなに生き生きしているんですね)
でも、外で思いっきり遊ぶことだけではありません。
何もしない時間や、室内での折り紙や絵本を読む時間も大切です。
『せっかく来たんだから、外で思いっきり遊んできなさい!』と言うお母さんも多いですが、
テットーひろばは外遊びが全てではないし、室内でごろごろ過ごすことで、
休息して自分のリズムを取り戻すことも、子どもの大切な仕事です。
家の中だと、目の前の子どもにいっぱいいっぱいになっちゃうお母さんも多いですが、
子どももいっぱいいっぱいになっちゃうと思うんです。
テットーひろばでお互いが自由に過ごすことで、お互いに心が解放できたら素晴らしいことですよね。
(何もしないでぼーっとする、これも子どもの遊びの一つです)
テットーひろばは、明日から夏休みになります。
この時期、近隣のプレーパークもお休みなので、思いっきり外遊びできる場所は限られてしまいますね…。
下馬3丁目の「ひょっこりひろば」(11日(土)から夏休み)、太子堂1丁目の「おでかけひろばSHIP」などは、
お盆時期にも開室しているので、よろしければお出かけください。
夏休み明けの17日(金)以降に、元気な姿で会えるのを楽しみにしています。
みなさん、よい夏休みをお過ごしください。